春の合宿セミナー

2026.01.07更新

第28回春の合宿セミナー(2025年度)

WEB https://spring28.peatix.com
日時 2026年3月27日(金)~ 3月29日(日)(3日間)
場所 東富士リサーチパーク内 TOTO 東富士研修所
オンライン・リアルタイム配信 (LIVE形式/復習オンデマンド配信あり)
講師・実行委員
  • 講師:加藤諒(一橋大学 大学院ソーシャル・データサイエンス研究科 准教授)
  • 実行委員長:  篠原正裕(株式会社インテージ )
    実行副委員長: 小杉考司(専修大学人間科学部)
    現地実行委員: 神沢雄大(チューリッヒ保険会社)
            小野滋 ((株)インサイトファクトリー)

講習内容

<タイトル>

マーケティングとベイズ統計学:Rによる実践的モデリング

<講師によるコース概要説明>

 マーケティングで扱われるデータは、購買・選択・評価・継続利用といった行動や調査回答から構成されますが、その背後には「選好」「関与」「価格感」など、直接観測できない潜在的な心理状態が存在します。マーケティング分析の本質は、このような見えない状態を仮定し、限られたデータから推論する点にあります。
 ベイズ統計学は、不確実性の下で未知のパラメータや潜在状態を確率分布として捉え、データに基づいて更新していく枠組みです。この考え方は、消費者間の異質性が大きく、観測データが十分でないことも多いマーケティング分野と極めて相性が良く、現在のマーケティング・サイエンス研究や実務分析の中核をなしています。
 本セミナーでは、まず簡単にベイズ統計学のおさらいをします。その上でマーケティングにおける代表的なデータ構造(売上データ、ブランド選択などの二値・多値データ)を確認し、線形回帰モデルやロジットモデルなどを例に、頻度論的な推定とベイズ推定の違いを直観的に説明します。ベイズ推定の中心的なツールとなるマルコフ連鎖モンテカルロ法についても、簡単な説明を行います。
 次に、マーケティング分析の中心的課題である消費者異質性のモデリングに焦点を当て、消費者セグメントごとの選好や反応を推定する方法を扱います。さらに、潜在変数モデルを通じて、観測されない消費者の参照価格をベイズ統計学を用いて推定する方法を紹介し、より実践的なマーケティングモデリングの例について説明します。
 本セミナーでは、Rを用いた実践的な演習も行います。ここでは基本的にはデータの発生からベイズ推論までを一貫して自らの手でコードを書く、スクラッチコードのスタイルで説明を行います。これは「ソフトウェアのパッケージでマーケティングモデルの推定をしたことはあるが、そのモデルの中身については何となくしか理解していない」、という現象を避けるためです。スクラッチでコーディングを行うことは、そのマーケティングモデルの中身を理解するのに非常に役立ちます。
 理論と演習を反復することで理解を深め、Rの基本操作からベイズ推定を用いたマーケティングモデルの分析まで段階的にサポートします。本セミナーは、実務的・学術的なマーケティングモデルの構築と推定を、自由自在に行えるようになることを最終目標とします。

<講義スケジュール(予定)>

3月27日(金)
 16:00~18:00 チェックイン開始
 18:00~19:00 夕食
 19:00~20:30 講義1「マーケティングとベイズ統計学、RとR studioの導入」
 20:30~23:00 ウェルカムパーティー
3月28日(土)
 9:00~10:30 講義2 「ベイズ統計学の復習」
 10:40~12:10 講義3 「マルコフ連鎖モンテカルロ法の概要」
 12:10~13:00 昼食
 13:00~14:30 講義4 「市場反応モデルとベイズ回帰」
 14:50~16:20 講義5 「潜在効用とベイズ離散選択モデル」
 16:30~18:00 講義6 「消費者の異質性を扱うベイズモデル1」
 18:30~20:30 懇親会
3月29日(日)
 9:00~10:30 講義7 「消費者の異質性を扱うベイズモデル2」
 10:40~12:10 講義8 「消費者の参照価格を考慮したブランド選択モデル」
 12:10~13:00 昼食
 13:00頃 解散